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正倉院

毎年秋に奈良で行われている「正倉院展」。

正倉院とは東大寺大仏殿の敷地内にある、大きな高床式の頑丈な倉庫で、聖武天皇・光明皇后ゆかりの品々を中心に、9000点以上の膨大な美術工芸品が収蔵され、1000年以上大切に保管されてきました。それらは国宝であり、建物含め世界遺産です。

今年の「正倉院展」は10月25日〜11月10日まで開催。毎年ものすごい人で賑わいます。

去年は奈良の現地で拝見してきましたが、今年は東京の上野の森美術館で「正倉院 THE SHOW」というユニークな展示が開催されていると聞き、行ってみました。

「正倉院に収蔵された宝物の様々な背景を紐解く」というテーマで、高精細な3Dデジタルデータで宝物の細部をリアルに表現したり、人間国宝的な芸術家、工芸家が当時と同じ技法を使って宝物そのものを緻密に再現したり。宝物のフォルムやモチーフを現代アーティストがそれぞれに解釈し、新しいアートとして表現したり。正倉院を多角的にリアルに感じられ、現物の宝物を見るのとはまた違う面白さのある展示でした。宝物が収蔵されている倉庫を開ける「開封の儀」の様子を映像で流すなど、リアルな現場を見られたのも興味深かったです。

 

まるで本物みたいにも見える展示品は、ただ見た目を似せているだけではなく、「再現模造」といって、正倉院の宝物とほぼ同じものを、現代の最新技術を駆使しつつ、当時と同じ伝統技法で職人が緻密に手を動かし、新たにもうひとつつくっているのだそうです。その製造行程の映像も流れていたのですが、本当に気の遠くなるような時間のかかる細かい作業が多く、まさに匠の技!!昔の人はきっとそれ以上にもっと苦労して作っていたのだろうと思うと、尊過ぎてため息が出るばかりです。

そして、正倉院の宝物のモチーフって、かわいいものが多いんですよね。花、鳥、魚など、自然のモチーフを繊細に優雅に表現していて、気品がありながら、どこかほのぼのと可愛らしい要素も感じられて、つい見入ってしまいます。

こちらは宝物の様々なモチーフを、スクリーン一面に描き出し、美しい動画映像で表現することで、没入感のある夢のような世界を映し出していました。ただもうずーっと観ていたくなる様な幻想的な映像で、正倉院の宝物が、今もなおものすごく魅了される品々であることを体感します。

こちらは正倉院の様々なモチーフが、ステンドグラスのように壁一面に張り巡らされた空間です。これも本当に綺麗ですよね。全体で見ても素敵だし、目を凝らしてひとつひとつのモチーフを見ると、その精巧さやデザインとしての美しさなど、本当に感嘆するばかり。見れば見るほど感性を刺激されます。

ミュージアムショップの一部分。この展示の目玉でもある蘭奢待(らんじゃたい。恐ろしく貴重な香木で、その香りを現代科学の力で再現し、展示会場では匂いが嗅げる)の香りカードは、私が行った時は残念ながら売り切れでした。マスキングテープはあったけれど1種類のみ。正倉院の宝物を装飾しているモチーフは本当に素敵なデザインばかりなので、あの箱や、あの布、あの器のデザインなど、もっと色々あったらいいのになあと思いつつ。奈良の本物の正倉院展には、もっと種類があるのかな?!蘭奢待の香り付きmtとかあったらいいのになー。

展示はとても面白かったです。11月9日(日)までやっていますので、ご興味ある方はぜひに。

正倉院 THE SHOW

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