mt masking tape

COLUMN
コラム 2015年10月

東京三田、芝公園にある増上寺へ行ってきました。

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お寺の後ろから東京タワー。この風景が見たいがためか、外国人観光客も多いです。

お寺でお参りももちろんいいですが、今回はちょっと道を逸れて、向かったのは光摂殿。

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ここで開催されているデザインイベント「AnyTokyo2015」です。

「AnyTokyo」とは、

「誰かの為、何かの為に、モノやコトを創る人々と、そのデザインやアイデア。

AnyTokyoは、そんなこれからのデザインやアイデアが一堂に会するデザインイベントです。」

ーーーAnyTokyo HPより

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これから生産されようとしているプロトタイプや、インスピレーションを与えてくれそうなアートなど、

少し先のプロダクト、インテリア、ファッション、建築など、

暮らしを豊かにする可能性を感じさせてくれそうな様々なアイテムが展示されています。

面白い作品がたくさん展示されていたのですが、私が特に夢中になってしまったのはこちら。

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外に何やらカラフルな物体がひょっこり置いてありました。

結構人も集まってきて、写真を撮ったり触ってみたり。

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エマニュエル・ムホー氏の「1坪の100色

1坪の小さな空間に凝縮された100色。今回エマニュエルが発表する100色シリーズの新作は、

風になびく細く繊細な100色の下で寝転び、自分だけの色の空間を楽しめる作品である。

「100 colors」とは、2013年から手掛けている100色で空間を構成するインスタレーションシリーズ。

環境に合わせて色のかたちを変化させ、色の魅力を最大限に引き出している。

一目で視界に入る100色を全身で受け、色そのものを感じてもらう作品を展開している。


http://www.emmanuelle.jp/100colors/

こちらもAnyTokyo HPより。

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わー。

カラフルな細いテープがぎっしり下がっていて、さらさらと風になびいています。

なんでしょう。このテンション上がる感じは。

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そして下には畳が。

これは、転がって見てみてー、という意味ですよ。

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なんと!!!

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楽しいでしょ、これは!!

何気ない四角いスペースの中で、色の魅力を存分に味わえる不思議。

色って、こんなに気持ちがワクワクするものだったとは。

みんな下から覗いて、ごろんと転がって、自由に楽しんでいました。

これは体験してみなければ分からない!!

11月3日まで開催しているので、気になる方はぜひ行ってみて下さい。

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AnyTokyo

http://anytokyo.com/2015/

お友達でもある、ディスプレイデザイナーでスタイリストのミスミノリコさん。

とある企画で、mtを使ったクリスマスカードを考えるお仕事があり

(もうクリスマス!!早いですね〜)

そのサンプルとして制作したアイデアだそうです。

とっても可愛くてお蔵入りするにはもったいないので、ここでご紹介しちゃいます。

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mtでデコレーションした靴下やボールのオーナメント。

ううう、可愛過ぎる・・・

カラフルだけど統一感のある色の組み合せが絶妙です。

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こんな風に、靴下とボールオーナメント型の型紙を厚紙で作り、

好きな紙に写してハサミでカット。

あとはmtを自由に貼って、はみ出した部分は最後に切り揃えます。

最近はテープの糊がつかないハサミが販売されていて、それがとても便利とのこと。

また「マスキングテープは幅をそのまま使うのではなく、

縦に裂いて使うと千切れた味わいが出て、その変化を楽しめます。

通す紐やリボンでも印象が変わります」とミスミさんからアドバイスを頂きました!

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レースペーパーや、金色の丸シールなども使って素敵にデコレーションされています。

mt以外の素材も合わせると、雰囲気に変化が出て楽しい。

カードに貼ったら封筒に入れて送ります。

mtで貼れば、また剥がしてディスプレイにも使えます。

封筒の色を靴下に合わせてみたり、透ける封筒で中身をうっすら見せても良さそう、とのこと。

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ディスプレイした写真を見せて頂きました。

こちらは靴下を二つ折りにしてカード状にしたもの。これも良いアイディア!

シンプルでさり気ないけれど、冬の訪れをのんびりほのぼのと待てそうな、

優しい雰囲気のオーナメントカードですね。

前回のコラムでご紹介した川棚温泉

10月3日から開催されるmt ex展の会場となるところです。

その川棚温泉から、車で1時間ほど行ったところに、

とっておきの素敵な店があるのです。

それは「ロバの本屋」。

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回りは山と緑と畑しかない、森の入り口のようなところに、

ぽつんと看板が立っています。

宮沢賢治の童話にでも出てきそうですね。

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奥に見える小屋のような建物がロバの本屋さんです。

手前は畑になっていて、様々な野菜が植えられています。

今はちょうど冬野菜への入れ替え時期なので、小さな芽がちょんちょん出ているところでした。

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では、さっそく中へ入ってみます。

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元は牛小屋だった建物を、自分たちでコツコツ改装して作ったそうです。

窓がバラバラな感じが可愛いです。

骨董市で見つけたもの、誰かにもらったもの、自分で作ったものなどが混ざっていて、

パッチワークのようにツギハギに組み合わされています。

ここはカフェスペースになっていて、

この窓から外の緑をぼーっと眺めつつ、のんびりとした時間を過ごせます。

来ていたお客さんは、まるで自宅で寛ぐかのように、それぞれが自由気ままに過ごしていました。

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ネコの「ミーコやん」もいますよ。

人懐っこいので、ネコ好きな方は、一緒に遊んであげて下さい。

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もう一つ奥の部屋へ入ると、壁一面に本がいっぱい。

食や旅、暮らしの本、絵本、そしてあまり他では見つからない、

アーティストの作るリトルプレスなど、個性的な本がたくさんあります。

普通の本屋にはない本が集まっています。

ここで本を選んで、隣りのカフェでまったりしながら読みふけるのも贅沢な過ごし方ですね。

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本以外に雑貨などもあります。

主にステーショナリーや紙こもの。

また様々なアーティストの展示なども行われています。

mt ex展の頃は、曽田 耕「100ガマグチと絵」(10/9〜13)がありますよ。

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mtも様々な種類が売られていますが、はて、これは??

そうそう、実はロバの本屋、以前は東京の経堂というところで「ロバロバカフェ」という店をやっていました。

私もよく行っていた店です。だから今回の訪問はすご〜く懐かしくて嬉しい。

上記の"いろんなお店"とは、その経堂時代にロバロバカフェと親交のあったお店たちです。

"芝生"は、以前ロバロバカフェのあったところにできた新しいカフェ。

山口と東京がこんなところで繋がっているとは!

実はmtは、この経堂時代のロバロバカフェから生まれたと言ってもいいのです。

店主のいのまたさんは、まだmtが生まれる前から、お店で普通にマスキングテープを使っていました。

当時はホームセンターなどで売られていた、工事現場などで使う業務用のマスキングテープです。

これって可愛いよね、と注目したことがきっかけで、いつしかmtの製作会社カモイさんと繋がり、

いのまたさんを始めとする、経堂のロバロバカフェに集う人々のアドバイスで、

文具やラッピングとして楽しめる、様々な種類のmtが誕生したのです。

(この辺の詳しい話は書くと長くなるのでまたいつか。)

そして今回のmt ex展に合わせて、ロバロバカフェ時代のオリジナルmtが復刻します!

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じゃーん!!

ロバロバカフェのロゴマーク、そしてロバさん。

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経堂のカフェへ行ったことのある人は、なんだか懐かしい気分になるかもしれません。

今のところロバの本屋でしか販売されない、限定品ですよー。

川棚温泉のmt ex展へお越しの際は、mtの原点ともいえる、ロバの本屋にもぜひ立ち寄ってみて下さい。

私は久しぶりに訪ねて、「あー、変わってないなあ」という印象でした。

店の場所も建物も全く変わっているはずなのに、いのまたさんはやっぱりいのまたさんで、

あのときの雰囲気のまま、あいかわらず居心地が良くて、なんだかホッとしたのでした。

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ちなみに川棚温泉からロバの本屋へ行く道は2通りあって、私たちは山道のほうを選びました。

道路がとっても狭くてくねくねしているので、運転に慣れていない方は広い道から行ったほうがいいです。

でも山道のほうは、緑が濃くて空気が気持ちよく、途中に川や湖があったり、

急に開けて田んぼが広がったり、なかなか趣があって楽しいです。

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ロバの本屋さんのあるところは俵山という住所で、ここにある俵山温泉は有名な湯治場です。

2軒、外湯がありますので、日帰りでも入浴できます。

私も入ってみましたが、お湯がぬるぬるしっとりしていて、とても気持ちいいです。

こじんまりとレトロな温泉街をぷらぷら歩いてみるのも、なかなか風情があります。

町の入り口には「ユーカリとタイヨウ」という素敵な店があって、

ここのお菓子はとても美味しいそうです。(私が行ったときはもう終わってました、涙)

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そしてこんな「福猿もなか」も売ってますよ。(猿のおまんじゅうもあります)

この温泉を白猿が発見したという伝説にちなんだ郷土菓子です。

ちょっとひょうきんで可愛いですよね。

見猿、聞か猿、言わ猿の3種類の型がありますので、よーく見てみて下さい。

作っているところはガラス張りなので見学もできて、見ていると試食させてくれたりします。

山の中の本当に小さな温泉街ですが、思いがけずあれこれ満喫できました。

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ロバの本屋

http://www.roba-books.com

俵山温泉

http://tawarayamaonsen.com

プロフィール

江澤 香織
インテリア、雑貨、料理、ライフスタイルなどを中心に、新聞・雑誌・広告・WEB等でフリーライター、コーディネーターとして活動。All Aboutにて雑貨ガイド担当。
http://allabout.co.jp/living/zakka/
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