
荻窪のいい建物
古い建物を見るのが好きです。
mtの展示会はよく目白の自由学園明日館で行われていますが、この建物は大正10~昭和2年(1921~27)にかけて建設された、アメリカの建築家、フランク・ロイド・ライトの設計です。日本では帝国ホテルなどを作った大巨匠。重要文化財に指定されています。mtの展示はもちろんですが、この建物の中に入れることもお楽しみのひとつで、毎回ワクワクしながら伺います。
先日は荻窪に用事があったので、住宅街の中にひっそりとある「荻外荘(てきがいそう)」という建物に寄ってみました。荻外荘は、1927(昭和2)年に大正天皇の侍医・入澤達吉の別邸として建てられ、その後は3度内閣総理大臣を務めた政治家・近衞文麿の住まいとしても使われました。設計したのは近代の日本を代表する建築家・伊東忠太。築地本願寺の設計で有名です。

なんとも素敵な建物。目の前は広々とした公園になっています。天気がよかったのでさらに映えました。駅から少し離れた場所にあるというのに、次々と人が訪れて賑わっていました。うーん、ここでmtの何かイベントをやったりしたら良さそうなのだけど。mtはもともと養生用のテープなので、建築とは相性が良いのです。


室内のインテリアもとっても素敵です。伊東忠太は、ユーラシア大陸を横断して様々な国を訪ねた経験があり、築地本願寺を見ても、無国籍な異国情緒を感じさせる建築がこの人の特徴のように感じます。この部屋もどこの国か分からない雰囲気ですよね。伊東さんは動物や妖怪好きでもあったらしくて、ちょっと謎めいた生き物のモチーフが多く使われていることも面白いです。とても見応えのある建物でした。

荻外荘の脇には展示棟があり、こちらの2階では建築家の伊東忠太や、住人だった入澤達吉、近衞文麿などについて、詳しい展示が行われていました。1階はカフェで、気軽にひと休みできます。この建物の設計は隈研吾さん。国立競技場など、現在最も勢いのある有名建築家ですね。こんなにすごい建物たちが、荻窪の住宅街にひっそりと佇んでいることに驚きです。
展示棟の1階にはショップがあり、様々なお土産や、マスキングテープ(弊社製)も売っております。ここだけのオリジナルで、客間の壁紙にあった動物模様や、応接間の敷瓦にある龍、荻外荘の歴史年表などがデザインされていました。建築好き、歴史好きには嬉しいお土産ですね。
荻窪には「荻窪三庭園」といって、荻外荘の他に、大田黒公園、角川公園があり、いずれも著名な方の元住居が残っています。3つは歩いて回れるので、建築を巡りながらお散歩するのも良さそうです。

